わがはじ!

めんどいオタクのブログ。

EVOを観戦していたら、格ゲーが嫌いになった日を思い出した。

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EVO Japan 公式ツイッター画像より  ときど選手「画面までのメジャー測り」ルーチン

EVO Japan (@EVOJapanNews) | Twitter

 

今、格ゲーが熱い。うん、個人的に。

 

evo-japan.net

 

e-Sports」と称されるようになって久しい対戦格闘ゲーム。いわゆる「格ゲー」。その国際大会として最大規模を誇る「EVO」が先週末、初めて日本で開催された。2002年の日韓W杯さながら、起きている時間に大会をリアタイで見られる幸せったらないねほんと。「EVO Japan 2018」として3日間・7タイトルに渡るゲームで熱戦が繰り広げられた。やはり大きく盛り上がりを見せたのは秋葉原UDXを舞台に移した最終日。『GUILTY GEAR Xrd REV2』『ストリートファイターⅤ Arcade Edition』の決勝ラウンドだろう。

 

僕も独りで見るのはなんなので、秋葉原のGame bar A-buttonで観戦。 海外客と一緒になって配信中継に見入っていた。『ギルティ』決勝では、トリッキーにファウストを操るナゲ選手と、王道の強さを誇るジョニー使い前年王者・おみと選手との接戦に興奮。『ストⅤ』では日本人初プロゲーマー梅原選手と昨年本家EVOでの覇者ときど選手のマッチアップや、決勝では本家EVOでもお馴染み韓国のInfiltration選手がジョン竹内選手との再戦を破り優勝するなど、見どころも多かった。

 

そんなことしているうちに、格ゲーをもう一度やりたいなぁなんて。そんな分かりやすい影響を受けつつ。ふと小さい頃を思い出したのだ。小学生ながらに対戦台がトラウマになったあの日のこと。この再び高ぶってきた格ゲーについての熱量についても、せっかくなので思い出半分語りたくなってしまった。

 

・最初に買ったゲームは『スパスト2』漫画は『スト2アンソロ』

そもそも自分自身、今ではすっかり格ゲーから遠ざかってしまっているが、もともとオタクに染まったのは確実に格ゲー発である。そもそも今年で30歳。おそらく、世代的に僕から10歳くらい上の世代までは『スト2』以降引き継がれてきた、対戦格闘ゲームの歴史をそのまま身体で感じながら育ってきた世代と言っても過言ではないだろう。

 

やはり僕もやけに格ゲーには小さな頃からハマり倒し、幼稚園の卒園アルバムにはリュウの絵が描いてあり、その他実家に残っていた当時のお絵描きを見れば大抵スト2のゲーム画面。ちゃんとHPゲージが描かれた平面画にキャラ選択画面と、何に憑りつかれたのだろうと自分の事ながら心配になるレベルでハマっていたようである。

 

そして最初に自分の意志で買ったゲームはSFC版『スーパーストリートファイター2』、また初めて買った漫画は『スト2』の同人アンソロシリーズ。当時、オタクコンテンツは「子供っぽい」と全否定していた割に、格ゲーには股がガバガバもいいところ。春麗はもちろん、さくらにナコルルからフェリシア、アテナに不知火舞と完全に女性キャラにも「堕ちて」いた。もう当時から今いる路が定まっていた感も否めない。

 

 てか、そんなガキがコマンドなんか使えるのかと、ふと当時を思い起こせば小学1年の時には『餓狼伝説SPECIAL』でどうしてもキム・カッファンの「鳳凰脚」が出したかったようで、延々と練習を繰り返し、ほぼ習得した喜びは忘れていない。(この前久々にSFCミニで遊んでみたけど、やっぱしあの判定は未だにエグイ気がする)

 

駄菓子屋に置いてあったSNK筐体に噛り付いたり、小学生時代から金持ちの上級生の家に遊びに行っては『ストゼロ』やら『KOF'96』『バーチャ2』などなど。周囲に挑戦を続けていたのも懐かしい思い出である。

 

秋葉原ロケット。対戦台で。

そんな謎の情熱と手も器用な方だったので、小学生中学年の頃には同級生友人と家でコンシューマー版格ゲーをやるのは正直つまらなくなっていた。そうすると目指すはやはり、アーケード筐体だ。コントローラーばかりの身にはアケコンひとつとっても憧れであり、また新鮮だった。ただ、いかんせん地元は柄の悪い下町という土地柄ということもあり、小学校からゲーセンへの出入りは禁止。しょうがなく、父親にせがんで毎週のように秋葉原へでかけ、筐体に触れた。

 

アケコンも慣れていない小3のガキに突然メッカ・アキバのゲーセンというのは流石に厳しく、とりあえず当時ロケットのゲーム館(現・ラムーラン。レジャラン向かいのガード下店舗)2Fにゲーセンと呼ぶには少し小さいゲームコーナーがあった。そこで色々な新作格ゲーを触った。その中でもまさに時期にマッチしたのが『ストゼロ2』である。

 

今になれば所詮100円であるが、当時でいえば「すべての遊びがそこから始まる」と言っても過言ではない貴重な硬貨。やはりアーケードにはその100円を賭けるスリルがあった。たとえ対COM戦であっても、ROUNDを取り合って迎える最終戦は手汗をかくし、そこで得られる勝利というものは、家で味わうそれとは違うものだ。

 

そして。小学生当時、憧れでありながら手を出せない山があった。それこそが「対戦台」である。各ゲーセンの注目の的であり、強さがそこに集まる場所。そんなロケットのゲームコーナーにも対戦台があって、その日僕は意を決して、誰もプレイしていないところを見計らい対戦台でCOM戦を始めた。プレイを初めて数分。画面に「Here come the new challenger」の文字が浮かぶ。過去にも地元で乱入されたことはあったが、アキバでは初めて。急にアウェー戦に感じ心臓が一気に高鳴る。

 

今では小学生相手にそこまでするかな。と笑い交じりに思い出すものの、僕は泣くのを必死で我慢しながら店を出た事を記憶している。確か中学か高校生くらいだろうか。ケンを必死に動かすも、そいつの操る豪鬼にほとんど何も当たらなかった。せがんで父親に500円という大金をもらい、すべてつぎ込んで何にもならなかった。格ゲーなんてもうやるものか。生まれて初めて、本当の意味で悔し泣きしたのはその時だったかもしれない。

 

その後、野球やギターを始めたこともあり、格ゲーとは長いこと距離を置くことになってしまったわけだが。ふと今回「EVO Japan 2018」を眺めつつ、ひとりのおっさんとして焼酎を煽りながら。幼少のそんな事を思い出してしまったのだった。

 

・「フレーム」の世界で闘う事

そんなセンチな思い出を抱えつつ。この週末早速格ゲーを嗜む友人宅に出向き、相当久々に格ゲーを触った。『ウルトラストリートファイターⅣ』と冒頭触れた『GUILTY GEAR Xrd REV2』実際コントローラーを触り、頭の片隅で錆びついていたコマンドを探り当て。そして先日「EVO」で見たキャラクターたちの動きを思い出す。自分でその挙動を試みようとすれば分かる。もう全員化け物でしかない。実際「EVO」での対戦を見ていてその凄さをわかったつもりでいた。しかしながら「手を動かした実感」というのはそれに勝るものでない。

 

「このコンボをあの緊張感の中で、また対人で行っているのか」と思うと、この国においてより多くの人が、格ゲーについて「e-Sports」としての地位を認めるべきではないかと改めて痛感した。ボタンを押す順番、そしてタイミング。専門用語でいえば「1フレーム(1/60秒)」の差異で結果が変わる。読みと動体視力、国際大会などで活躍している選手は、そうした世界で争っている。

 

僕が秋葉原で感じたあの日のしょうもない悔しさを、ゲームに賭けた彼らは何度も抱えながら、その「フレーム差」という境地に至るまで研ぎ澄まし、それをぶつけて戦っているのかと思うと「EVO」での一戦一戦が愛おしく思えてしまい。そして、あの日僕が感じた「対戦台のトラウマ」は裏を返せば、こういう極めた人たちへの嫉妬であり、悔しさであり、憧れだったのだなと。なんだか歳なのかちょっと目頭にジーンと来てしまって。友人宅で迷惑も顧みず深夜まで『ギルティ』のコンボ練習にもひとり無駄に熱が入ってしまった。

 

 

ひとしきり、自己満足コンボ練習を終え。家に帰って一人、本家「EVO」の歴史という動画をぼんやり見ていた。英語版なので、まぁ細かいことは聞き取れないけれど概要は掴める。海外におけるゲーマーという存在。そして、そこにあるドラマ性。「たかが格ゲー」と決め込み、長い間そこへの思いを放置していた僕が恥ずかしくなるくらい、めちゃくちゃ熱い場所がそこにあったことを思い出させてくれた。

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どうやら『ストリートファイター』シリーズも冒頭の『ストⅤ AE』版で30周年の節目を迎えたという。平成と共に歩んだ対戦格闘ゲームも、いよいよ「歴史」を抱え、そこでは、単なる娯楽を超えたスポーツとして。「進化」から「深化」を求められる文化になってきたのだと感じる。そして「EVO」の日本開催を契機に、この発祥の地から海外に劣ることなく盛り上がっていくべき文化と僕は思う。

 

久々にどうも熱くなってしまい、そして、ゲームといえば10年以上エロゲーくらいしか買ってこなかったこんな自分も、いよいよ型落ちPSとアケコンを漁り始めている。正直、こんな出戻り初心者が突如格ゲー始めたところで、ゲーセンなんか行けねえなと思ってるから、みんなやろうぜっていう事が言いたいだけの駄文だったのだけれども。いや、本当。格ゲー面白いから。きっと。うん。頑張ろう。