わがはじ!

めんどいオタクのブログ。

高田馬場のなんだか異質な中華飲み屋「餃子荘ムロ」

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突如、始める飲み屋放浪の話。

 

いつもなんだか暗い話ばかりで、ちょっと自分でも気がめいってきていた今日この頃。いや、気晴らしに文章書いてるんだから、方向性に固執しないでいいんじゃないかということで、気に入った飲み屋あったらその紹介記事でも書いてみることにする。第一回からストロングスタイルな馬場の名店、餃子荘ムロを薦めたい。

 

・注文は一度だけ、他に類を見ないストロングスタイル

高田馬場と言えば、学生街。降りる瞬間早大生の群れ&群れ。ワイワイガヤガヤうるさいだけの街だろ、と昔は思っていたけれどもそんな喧噪もアラサーとなってはちょっと愛おしく感じるようになってきたりもして。そんな高田馬場の中心地、BIGBOXの脇を抜け、大久保方面の坂を上って少し。さらに路地に入ったところ、この餃子荘ムロがある。

 

引き戸を開けると、そこはカウンターのみ。店内は非常に狭く週末には待たずに入店できれば幸運。なかなか初見で赴くことすらちょっと勇気がいる。ただ、そんなことに驚いている場合でもなく、この店の最大の特徴は「食べ物のオーダーは最初の一度きり」というなんとも強硬な方針。最初に渡される紙にオーダーを書いたらそれきり。餃子の種類も「ふつう」から丸まるニンニクが入った「にんにく」や「チーズ」など、実際バリエーションは6種類ほど。見て確かめてほしいのだが、どれも拘りの一品。もう、迷って仕方がない。

 

また本格的な中華の炒め物各種や、メニューの下を見ればそこには締めのラーメンや焼きそばまで。最初でここまで計算しなければならないのである。なんていうか、初見でこの店をクリアするのは無理だろう。だって、どれ頼んでも本当においしい。1度では後悔が過り、2度では欲に溺れる。緻密な計画と空腹をもってして、ようやくムロを堪能できるのではないだろうか。今回の締めは野菜そば(上司と分けてハーフにしてくれました)。薄味ながら、めちゃくちゃ優しい味。キャラの濃い炒め物の後には最高の締め。

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個人的にはこの店の春巻きに心を奪われた。いやほんと都内随一ではないだろうか。「箸で食べると滑るので紙で包んで食べてください」と指示を受け、まるで中華街の屋台で買ってそのままいただくようにして、噛り付く。辛みのあるソースとの相性も抜群で、具もそこまで奇抜でなく春雨をベースにいい塩梅の食感がもう堪らない。2本で500円というリーズナブルさも光る。

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・飲んでも楽しい「薬酒」の数々

やはり中華屋ということで、最初は瓶ビールをいただく。ビールのラインナップも渋い。プレモルとエビスの黒ビール、しかも小瓶のみ。大抵、それら一本ずつを頼み、ブレンドしながら飲むのも楽しい。料理のバリエーションが豊かだからこそ、ビール一つとっても味を変えながら対応させると案外料理の幅が広がるのでは、とか素人が勝手に勘繰りながら飲む。

 

飲み物のオーダーは、食べ物と違って何度でもOK。そして2杯目。ここで今回は変わり種を狙うことにした。連れの上司は「人参酒」をチョイス。漢方にも使うであろう人参がそのまま瓶に詰められていて、なんとも体に良さそう。おちょこ一杯でも、結構アルコールが強くこの気候の変化で疲れ気味な体に効きそうである。

 

僕が選んだのは「ススメバチ酒S」。正直な話、スズメバチ酒が結局なんなのかはわからないまま頂いたけれども、名前に反して口当たりはさっぱり。なんだ、飲みやすいじゃないか。と思ってから、30秒後。体の芯からなんだか熱と独特な味が口の中に広がる。ちなみに通常の「スズメバチ酒」と「スズメバチ酒S」と二種類があり、後者は「エキス強め」とのこと。ちょっと飲んだ後、錦糸町辺りが頭に過る。果たしてプラシーボ効果なのか、餃子のにんにくもあいまって少し元気になれた気がした。

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・圧倒的なDJSumirockの存在

そしてなにより女将さんの存在感である。純子さんことDJSumirockは1935年生まれ、御年83歳、EDMをメインにフロアを盛り上げ皿を回す現役DJである。

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帰り際「今日もこれから回すんです」とフライヤーをいただく。歌舞伎町のど真ん中で開かれる「OPPARADise」というイベント。いやぁ、だいぶバーレスクですけど、え、ていうか今、今日って言った?馬場の中華屋で働いて、そしてオールナイトイベントへ向かう83歳。圧巻である。なんだか「最近疲れたから家に早く帰って寝たい」と漏らす僕がただのバカみたいに思えてくる。

 

餃子荘ムロは、料理も勿論おいしいが、店の雰囲気もよい。古い店だからといって気取ってるわけでもなく、客も理解しながらその空気を楽しんでいる。それぞれ変わり餃子を食べながら、肘が付きそうなほど狭い店内では、となりの客とも会話になりやすい。「にんにく丸まる入ってましたね笑」「いや、これほんと美味しいのでお勧めです、でも頼めないので次回以降に笑」とか。

 

高田馬場という学生の街。日々仕事に追いやられて忘れていた学生の姿を横目に。やはり人は美味しいものを食べると元気になるものである。確かな味の料理に、バリエーション豊かなお酒に、そしてSumirockに。食べてる間によく分からない元気をもらえる家庭的な老舗である。また今度はどう攻めて、どう締めるか。戦略を持って臨まなければきっとまた悔恨を残すことだろう。

 

餃子荘ムロ 03-3209-1856

東京都新宿区高田馬場1-33-2

17:00~22:00(L.O.21:30)

日曜定休 予約は金曜以外なら可 

カード払い不可